2008年11月11日

030【関東社会人】「スキルの差を埋めて」(第42回関東社会人サッカー大会2回戦/11月9日/坂戸シティーFC vs. tonan前橋/神奈川県立体育センター球技場(ローン))

 関東社会人2回戦は県立体育センター陸上競技場での試合と同時に球技場(ローン)でも行われた。球技場にはメインに小ぶりな、それでもサッカー観戦には十分な傾斜と座席を有するスタンドを持つ。ゴール裏とバック側にはスタンドは無いものの、ピッチレベルからの観戦が標準とも言えるこのカテゴリーでは十分過ぎる環境だ。
 この球技場での第2試合は今季2部から昇格し、一気に埼玉県1部3位で関東社会人へ初の出場権を獲得した坂戸シティーFCと、6年連続で関東社会人に出場している「常連」tonan前橋との対戦となった。


 全国的に名前の知れた選手のいない坂戸シティーに対し、2年連続で全社への出場も果しているtonan前橋には鏑木豪(元FC東京など)、森田真吾(元横浜FCなど)、氏家英行(元大宮など)などの元Jリーガーを始め、韓国U-17、U-20代表経験を持つ黄圭煥(前大田シティズンFC)、さらにはブラジル籍選手までが在籍する。選手の名前だけで勝敗が決まるなら、試合前からtonan前橋の勝利は決定していただろう。
 しかし、サッカーの面白さは下克上にある。個人技に差がある言われるチームへ対し、どのように挑んでいくのか?それは世界で戦う際の日本の課題でもある。

 坂戸シティーはスキルの高い相手に対し、始めから試合を放棄するようなことはしなかった。むしろ積極的な出足で勢いを呼び込み、序盤を支配。すると前半10分、FKからのこぼれ球をプレーイングマネージャーの熊谷哲平(前飯能ブルーダー)が右足で決め、坂戸シティーが先制。
 その後も坂戸シティーが切り替えの早さと連動性で試合をコントロールするものの、個人のスキルに勝るtonan前橋が徐々に反撃を開始。前半19分、FKから上田敏之(前専修大)が押し込んで同点とし、更に攻勢を強めるtonan前橋に対して序盤の勢いを失った坂戸シティーは前半25分以降、守勢に立たされる場面が多くなる。

 後半も試合はtonan前橋がボールを支配。それでもシンプルな攻撃でゴールを目指す坂戸シティーは後半20分に相手DFラインの裏へ抜け出した熊谷がフリーでシュートを放つも、tonan前橋のGK中村楽(元V神戸など)に防がれてゴールならず。一方、ボールを支配するもゴールが遠いtonan前橋は時計が進むにしたがって苛立ちを見せ始める。その状況を打開したのは元U-20代表の氏家。後半32分にペナルティーエリア外より放ったシュートはスリッピーなピッチを滑りゴールへ。相手DFにあたってコースが変わったラッキーもあったが、勝負に対する気持ちで勝利を近づけた。
 残り15分を切ったところでリードを奪ったtonan前橋はキープをしながら時間を稼ぎ、試合終了。1-2でtonan前橋が準決勝へ駒を進めた。


 スコアーだけみれば順当にtonan前橋が勝った試合だったが、内容的には個人のスキルで押し切った形。勝って当然と目されるtonan前橋に対し、初出場坂戸シティーの健闘が光った。
 坂戸シティーはワンタッチ目のボールコントロールで視野を確保し、動き出した味方へ少ないタッチ数でパスを送るという基本に忠実なサッカーを展開。選手個々人の差を正確なボールコントロールと連動性で埋めるサッカーは、日本サッカーが目指した一つの理想を体現したものだった。
 日本が育成年代から取り組み、長い時間をかけて育んだ組織的サッカーは今や6部チームのスタンダードとなるまでに広く浸透している。

 この試合では両チームともサポーターがチームへ声援を送っていた。Jチームが広がりを見せている今、サポーターもより身近なチームへと目を向け始めている。社会人のチームは規模が小さい分、選手・スタッフなどのチームとサポーターとの間にファミリー的な空気がある。サポーターはチームと共に歩みながら上を目指すことになる。
 既成のJチームを応援するだけではなく、もっと身近なマイ・クラブを持つ。日本サッカーの広がりが、このスタンドからも見えてくる。


 6部カテゴリー屈指のメンバーを揃えるtonan前橋はあと1勝で6年越しの夢、関東の舞台へ戻ることが出来る。その悲願の前に立ちはだかるのは東京海上日動火災(株)サッカー部。坂戸シティーよりもさらに組織的でクレバーなサッカーを展開する好チームだ。
 個人技のtonan前橋か?組織力の東京海上日動か?好対照の両チームは11月15日13時より、相模原麻溝運動公園球技場にて激突する。

(文・北沢耕一)
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2008年11月10日

029【関東社会人】「東京王者“BUILCARE”ベスト4進出!」(第42回関東社会人サッカー大会2回戦/11月9日/横浜猛蹴 vs. (株)日立ビルシステムサッカー部/神奈川県立体育センター陸上競技場)

 小田急江ノ島線の善行駅を降りてすぐ「第42回関東社会人サッカー大会会場」と記された看板の脇をくぐると、そこはじつに立派なスタジアムで、思わず感嘆の声を上げてしまった。
 Jリーグを見慣れた目からすれば“みすぼらしい”と言ってもよいのかもしれない。しかしふだん都リーグで使っている普通のグラウンドと比べたら、その品格のちがいは一目瞭然である。かつて神奈川サッカー界のメインスタジアムだった県立体育センター陸上競技場は、神奈川社会人サッカーのメッカとして、いまも生命を吹き込まれている。
 試合前、横浜猛蹴(たける)の関係者がスタンドからピッチに向かい、ボールを拾うように指示すると、下に居た選手からは「拾わなくていいんですよ」という声が返ってきた。なんとこの会場には8人のボールパースンが用意され、マルチボールシステムでゲームが行われるのだ! 気まぐれなギャラリーからの返球を待つのが当たり前の都道府県リーグを思えば、なんと本格的なのだろうとの感慨を禁じえない。日々の試合結果更新とあわせ、ホストである神奈川県サッカー協会のやる気がうかがいしれる。

 2回戦第1試合は隣の球技場に数十秒遅れて始まった。先にペースをつかんだのは、若さをみなぎらせ、ガツガツと勝負に来る神奈川県リーグ1部1位の横浜猛蹴。蹴って走るスタイルかと思いきや、個人技やワンツーで狭いスペースを突こうとする意欲もあり、なかなかに面白みがあるチームだ。
 いっぽう、その欧文企業ロゴから“BUILCARE”の愛称で親しまれる、東京都リーグ1部1位の日立ビルシステムも負けてはいない。15分過ぎから決定機を作り始めると、MF山口のロングスローを中心に主導権を奪い返し、前半も真ん中を折り返してからは、ほぼ日立ビルシステムのゲームとなった。
 キレイに4-4-2の布陣を保ち続けた両チームは、相手守備を崩しきることなく、0-0で前半を終えた。

 ハーフタイムが明け、後半開始直前。円陣を組む声は上下青のユニフォームに身を包んだ横浜猛蹴のほうが大きかった。女子マネージャーの存在もあり、まるで部活の雰囲気。若さとはいいものだと思っていると、ひとり遅れた選手がベンチのサブメンバー数人と肩を組み、ピッチへ出て行く。えてして勝負事ではこういうリズムの選手がヒーローに躍り出たりするものだが──。
 いっぽう、柏レイソルと同じ配色のユニフォームに身を包んだ日立ビルシステムは、ゲーム運び同様の落ち着きぶり。この差が試合にどう現れるか。

 後半7分に日立ビルシステムの14番吹原がシュートを左に外すと、11分には横浜猛蹴で名目上監督・コーチ・主将を兼任する28番鳥毛が後方からのパスをヘディング、左に外す。そうしてほぼ互角の展開で進んだ17分、個人技で左サイドから中央へと割って入った20番斉藤のパスを受けた鳥毛がシュート! その跳ね返りを、遅れて入場した件の選手が押し込む。ついに均衡が破れたかと思われたが、判定はオフサイド。彼はヒーローになりそこねた。
 こうなると流れは日立ビルシステムのもの。途中出場のFW鶴岡が右サイドを突破して吹原にパス。すぐさま蹴ったシュートはキーパーに弾かれるが、そのリバウンドを再び蹴り込み、ついに先制。勝利がグッと近づいた。

 しかしそうは問屋が卸さないのが関東社会人。上のカテゴリーにおける地域決勝もそうだが、この種の短期決戦は内容だとか実力を超えた次元の勝負となる。フットサルのような足裏のテクニックを駆使し、ゴリゴリと突き進む斉藤、そして途中出場の16番川崎健太郎(※カターレ富山の選手と同姓同名だが別人である)、ふたりの個人技を軸に横浜猛蹴が猛反撃。40分、斉藤の蹴った右コーナーキックがファーに飛ぶと、その折り返しを19番坂本がシュート。これは弾かれるが、川崎が押し込んでゴールを決めた。試合終了間際、執念の同点劇。
 そう、これは関東リーグへの昇格を狙うと同時に、地域の覇権を賭けた「関東チャンピオンズカップ」と言ってもいい大会。勝利の女神が簡単に微笑んでくれるはずがない。日立ビルシステムは終盤に退場者を出し、悪いリズムのまま後半を戦い終えた。今年は規定により延長戦がなく、すぐにPK戦。結果的にこれが日立ビルシステムに味方した。
 4本目までに日立ビルシステムはふたり、横浜猛蹴は3人が外し、日立ビルシステムが1点リード。最後はキッカーとして攻撃を形作ってきた山口が、左足でゴール右隅へ速いシュートを蹴り込んで勝負あり。苦しみぬいた日立ビルシステムが準決勝進出を決めた。

 試合後、チームを代表して日立ビルシステムの飯島幸嗣監督に総評をうかがった。
──きょうの評価をお願いします。
「最終的には一発勝負を気持ちで勝ったという部分があるので、この流れを変えずに(次の準決勝も)行きたいと思っています」
──短期決戦ではなかなか実力どおりの結果になりづらく、難しいですね。
「ぼくたちがめざすところは、その先です。勝ちにこだわりながらもゲームをコントロールしていく、というところ。きびしいゲームながらも勝ちにつなげることができたのは、そのゲームコントロールのおかげなのかな、と」
──いつもの「人とボールが動く」というサッカーは出し切れなかった部分もありますか。
「すべてがそうだったとは思っていないです。選手の意識としては、局面では表現できた。ただその回数を増やしていかないと、ぼくたちがめざしているところには辿り着かないかなと思います。ちょっと厳しい目で見ていますが」
──ゲームの支配権を握ったあと、追いつかれてしまったのは何が足りなかったのか。
「あそこはやはり、間延びしてしまった。相手も、最後の最後でイキのいい選手を入れてきてイケイケのなかで、プレーをさせるスペースを与えてしまった。受身になった悪いタイミングでコーナーキックを与えてしまいました。精神的なところとゲームの流れで、いちばん……なんというのか、あってはいけないコーナーキックでした。時間帯も含めて。ゲームを切り、リセットして自分たちのディフェンスを見直すことができなかったのが失点の原因だと思います。間延びすることなく、積極的なディフェンスをやればよかった」

 昨年につづきベスト4中3チームを東京勢が占めるかと思われたが、日立ビルシステムの選手、スタッフが見守るなか、FC新宿は横浜GSフットボールクラブ・コブラに敗れた。前日の1回戦につづき、決勝点を決めたのは外池。あの外池大亮である。
 日立ビルシステムサッカー部は所属企業の理解を得、関東リーグで戦うことを目標としているという。その夢の舞台まであと1勝。しかし、外池擁する横浜GSフットボールクラブ・コブラが眼前に立ちふさがる。外池を抑えながら、リーグ戦で見せたようなムービング・フットボールで主導権を握り、得点することができるのか。
 注目の一戦は11月15日(土)11時、相模原麻溝運動公園競技場にてキックオフ。

(文・後藤勝)

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(写真・後藤勝)
タグ:関東社会人
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2008年10月16日

023【埼玉県1部】「更なる一押しを作るモノ」(2008年度埼玉県社会人サッカーリーグ1部第14節/10月5日/飯能セポジータス vs. AVENTURA KAWAGUCHI/埼玉スタジアム2002第4グラウンド)

 関東社会人サッカー大会の日程も発表され、いよいよ関東リーグ2部を目指した戦いの幕が切って落とされる。今回は埼玉県代表の最後の出場権を争った試合をレポートする。試合は10月5日と時間が経ってしまっているが、お付き合いいただければ幸いだ。


 この日、埼玉県1部は最終節を向かえていた。埼玉県から関東社会人サッカー大会への出場枠である4つのうち、上位3つはパイオニア川越、坂戸シティー、浦和レッズアマが確保。最後の一つを争うのは4位のアヴェントゥーラ川口と5位の飯能セポジータス。
 両チームの勝点差はわずかに1。引き分け以上でアヴェントゥーラ川口の4位が決定する。飯能セポジータスとしては関東社会人サッカー大会への出場権を獲得するには勝つしかない試合だ。
 前回の対戦では1−2で飯能セポジータスが勝利したこのカードは朝10時より埼玉スタジアム第4グラウンドで行われた。

 アヴェントゥーラ川口は埼玉県川口市よりJを目指すクラブチーム。川口市には関東大学リーグなどの公式戦でも使用される「川口市青木町運動公園陸上競技場」が存在しているが、この競技場での公式戦開催が一つの目標となる。
 クラブはNPO法人によって運営されており、選手の家族の他に熱心なサポーターが毎試合駆けつける。大事な一戦となるこの日の試合では50名余のファンが声援を送った。

 一方の飯能セポジータスは飯能南高校の卒業生が主力となるOBチーム。熱い監督のもと関東社会人への切符を目指す。


 試合は序盤から追う立場の飯能セポジータスが攻勢へ出る。動きの硬いアヴェントゥーラ川口を押し込み、前半15分に左サイドから澤田秀一が先制点を奪うと、前半15分には藤本慎一郎のFKから小此木貴博が合わせて追加点。
 開始早々に2点のリードを奪われたアヴェントゥーラ川口は高いDFラインの裏を狙われ、前半21分にGK吉永悠太との一対一のピンチを招く。吉永はこの場面で相手を倒し、決定機阻止で一発退場を受ける。
 ファールがペナルティーエリア外だったためにPKとはならなかったが、前半半ばで2点差と10名というビハインドを背負ったアヴェントゥーラ川口の関東社会人サッカー大会出場権は一気に遠ざかった。

 このアヴェントゥーラ川口の危機を救ったのは途中交代のGK、野口桂佑。172cmと小柄だが反応に優れる野口はその後訪れた飯能セポジータスのシュートを尽く弾きゴールを死守。安定感では吉永に譲るもピンチで強さを見せた野口のセービングもあり、守備が安定したアヴェントゥーラ川口は前半を無失点でしのぐ。
 すると前半43分に飯能セポジータスが自陣ゴール前でDFとGKが意思疎通を欠き、不用意なパスをアヴェントゥーラ川口のFW大谷昌宏が詰めて1点を返す。
 前節の狭山アゼィリア戦でも同じようなミスから失点した飯能セポジータスにとって、この失点は前半終了間際という以上に悪い流れを引き込んだ。

 2−1で折り返した後半はアヴェントゥーラ川口が1人少ないとは思わせない思い切りのよい攻撃で徐々にリズムを作ると、後半16分、24分と立て続けに3名の選手交代を行い、勝負をかける。
 後半28分、途中交代の森山裕がワン・ツーから相手DFラインを抜け出して同点ゴールを決める。ビハインドをものともせず同点に追いついたアヴェントゥーラ川口は直後の後半30分、島根潤がゴールを決めて逆転に成功。
 その後も勢いに乗るアヴェントゥーラ川口は1人多い飯能セポジータスと互角に渡り合い、後半36分には右サイドバックの木野村公昭がオーバーラップからミドルシュートを叩き込み試合を決定づける。

 試合はそのまま2−4で終了。ゴール裏に陣取るサポーターと歓喜を爆発させた。
 エース熊谷和也の累積警告による出場停止。2点差。10名での試合。といったビハインドも全て筋書き通りだったのではないかと思わせる見事な逆転勝利だった。


 だが、この勝利によってチームが得たものは埼玉4位としての関東社会人サッカー大会の出場権のみ。Jを目指すという看板を掲げるクラブにとって、ゴールはいまだ遠い。
 スカウティングがままならない関東社会人サッカー大会は如何に自分達のスタイルが出来ているかが問われる。
 2回戦と準決勝の間に1週間あるという日程。その日その日によって変わる会場。審判の判定。関東社会人サッカー大会はチーム力の他にクラブとしての底力、さらには「勢い」も求められる。

 この日、アヴェントゥーラ川口のゴール裏には都県リーグの枠を超える数のサポーターが訪れた。この試合のように気持ちのこもった試合を続けていければ、サポーターも今以上の盛り上がりを見せるだろう。
 都県リーグ屈指の熱いサポーターの応援をどこまでチームの「勢い」と出来るのか?サポーターと共に盛り上がりを作れた時、アヴェントゥーラ川口の関東リーグ2部昇格が見えてくる。

(文・北沢耕一)

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埼玉スタジアム2002第4グラウンドで行われた埼玉県1部。
このピラミッドの頂点に、あのスタジアムが君臨する。(写真・北沢耕一)
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2008年10月15日

022【関東社会人】「関東社会人サッカー大会組み合わせ決定」(第42回関東社会人サッカー大会/11月8日〜16日/県立体育センターほか)

 関東サッカーリーグ2部への昇格チームを決定する「第42回 関東社会人サッカー大会」の組み合わせが10月14日、神奈川県サッカー協会によって発表された。
 同大会は11月8日、9日、15日、16日の4日間に渡り神奈川県内で行われ、優勝チームと準優勝チームはJFLと関東リーグ1部・2部の結果により、無条件もしくは入替戦によって来季の関東2部リーグへの参加が決定される。


【第42回 関東社会人サッカー大会組み合わせ】

【会場】
 A:県立体育センター陸上競技場
 B:県立体育センター球技場(ローン)
 C:平塚市馬入ふれあい公園(人工芝)
 D:厚木萩野運動公園陸上
 E:相模原麻溝運動公園球技場
 F:県立保土ヶ谷公園サッカー場

16日 15日 9日 8日
          ┌―横浜猛蹴(神奈川1位)
        ┌―(A) 11:00
       │ └─JBUS宇都宮SC(栃木2位)
     ┌―(A) 11:00
     │ │ ┌─日立ビルシステムサッカー部(東京1位)
     │ └―(B) 11:00
     │    └―浦和レッズアマチュア(埼玉2位)
  ┌―(E) 11:00
  │ │    ┌―パイオニア川越(埼玉1位)
  │ │ ┌―(A) 13:00
  │ │ │ └─横浜GSFCコブラ(開催県)
  │ └―(A) 13:00
  │    │ ┌─原研東海(茨城)
  │    └―(B) 13:00
  │       └―フットボールクラブ新宿(東京2位)
――(F) 11:00
  │       ┌―足利御厩(栃木1位)
  │    ┌―(C) 11:00
  │    │ └─東京海上日動火災保険(株)サッカー部(東京3位)
  │ ┌―(B) 11:00
  │ │ │ ┌─千葉教員SC(千葉)
  │ │ └―(D) 11:00
  │ │    └―AVENTURA KAWAGUCHI(埼玉4位)
  └―(E) 13:00
     │    ┌―玉穂クラブ(山梨)
     │ ┌―(C) 13:00
     │ │ └─坂戸シティーFC(埼玉3位)
     └―(B) 13:00
       │ ┌─tonan前橋(群馬)
       └―(D) 13:00
          └―六浦FC(神奈川2位)

 関東リーグへの復帰を目指すのはパイオニア川越、原研東海、東京海上日動火災、千葉教員、tonan前橋の5チーム。他の11チームは初の昇格を目指す。
 昨季はベスト4のうち3チームを東京都社会人サッカー連盟所属チームが占め、力の差を見せた。関東リーグへの昇格チームとともに、各都県連盟間の差にも注目が集まる。

(文・北沢耕一)
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2008年10月07日

019【東京都1部】「その走り、まさにディナモ。東大和の洗礼」(第42回東京都社会人サッカーリーグ1部第11節順延分/10月05 日/警視庁 vs. 東京ベイFC/警視庁東大和グラウンド)

 共産圏では永らく、官公庁系のチームが「ディナモ○○」と名乗って活動している。東京都リーグを見渡したとき、その位置に該当するのは上位3強に次ぐ警視庁 サッカー部だ。
 世が世なら「ディナモ東京」? いやいや、「ディナモ東大和」か。将来、東大和市民と警察職員の支持を得る一大勢力になればおもしろいが、いまは疎らな観衆が見守るのみである。
 しかしディナモ東大和ならぬ警視庁、そのサッカーは、ディナモキエフを想起すると言えば言えなくもないスタイルを採っている。無尽蔵のスタミナで90分間タテ方向に走りまくる。コースが空いたらフルパワーの力んだキャノンシュート。およそ日本のサッカーファンに共通認識としてある「サッカー=パスゲーム」の公式には当てはまらない。じつに個性的なチームだ。
 ゴールキーパーは戦術的な意図があろうがなかろうが、プレーの切れ目にはとにかく目いっぱい声を出す。そして与えられた戦術に従って黙々と同じ作業に従事する様には「鉄の規律」が感じられ、まさに警視庁といった感がある。サッカー部の出自、あるいはベースとなる環境の影響が、ピッチに見て取れる点が非常に興味深い。

 そして警視庁はホームゲームにめっぽう強い。その理由が東京ベイFC戦を観てよくわかった。
 諸事情によりキックオフ時に9人しか揃わなかった東京ベイFCは1トップ気味の4-2-2でスタート。5-0で警視庁が大勝した要因はそこに求められそうな気もするが、しかし前半13分には東京ベイFCの選手がひとり加わってピッチ内の人数は11対10になっており、しかも2-0で折り返した後半スタートからは11対11になった(後半26分にひとり退場となり、東京ベイFCは再び10人に)から、必ずしも数的格差が得点差につながったとは言い切れない。
 グラウンドは荒れて凸凹。パスを回そうとする東京ベイFCの意図はこの状況にはマッチしていなかった。対照的に警視庁の走るサッカーは、荒れたピッチを苦にせず、むしろ自分たちのリズムを作っていく。言い方を変えると、このグラウンドが警視庁の現在のスタイルを作り上げたことになる。
 この日のジャッジが流し気味であったことも影響した。少々倒れたくらいではけっして笛を鳴らさない。先にカードが出たのは、今季もっともイエローカードの少ない東京ベイFCに対してだった。膝が当たったことに激昂して手が出てしまったのだ。
 ジャッジへの違和感、暑さ、数的不利によるスタミナの消耗──諸々のマイナス要因に苦しむ東京ベイFCを横目に、警視庁は黙々と躍動し、着々と追加点を挙げて圧勝した。その走り、まさにディナモのごとし。

 アマチュアの東京都リーグでは、都内に点在するグラウンドを各チームが借りてホームゲームを運営しているわけだから、1部から4部のチームに比べれば「ここがホーム」という意識は薄いだろう。けれども、警視庁の施設である警視庁東大和グラウンドは、掛け値なしに警視庁のホームだ。
 都リーグ1部初挑戦の東京ベイFCが味わったのは、まさしく「東大和の洗礼」。6部リーグのチームにも個性があり、ホームグラウンドの魔力がある。その事実を知らしめてくれるゲームだった。

(文・後藤勝)
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2008年10月02日

018【埼玉県1部】「それぞれが、それぞれに」(2008年度埼玉県社会人サッカーリーグ1部第13節/9月28日/飯能市美杉台公園多目的グラウンド)

 都道府県リーグは1種サッカーのピラミッドでは9つの地域リーグの下に位置し、各都道府県協会の下でそれぞれの方式で運営されている。そのため、埼玉県1部は東京都1部とは若干違った試合運営を行っている。
 東京都1部の場合は14チームによる1回戦総当り形式だが、埼玉県1部は8チームによる2回戦総当りによって順位を決定している。また、東京都1部の上位3チームが関東社会人サッカー大会への出場権を得るのに対し、埼玉県1部は4チームに出場権が与えられる。
 試合会場も各チームがホームゲーム1試合分の確保を行う東京都1部に対し、埼玉県1部は1つの会場で原則2試合を行う集中開催方式をとっており、それぞれの協会が置かれている環境に合わせたリーグ運営が行われていると言える。

 今回は東京都1部とは少し違った、しかし同位に位置する埼玉県1部の試合を訪れた。

 今節の試合会場となる飯能市美杉台公園多目的グラウンドは関東社会人リーグ2部で優勝した飯能ブルーダーFCが練習会場として利用している人工芝のグラウンド。照明と簡易スタンドもあり関東リーグでの会場にも使えそうに見えるが、実際には使用されない。
 もともとは2004年に行われた「彩の国まごごろ国体」のグラウンドホッケー会場として造られたグラウンドであり、フィールドの広さが規定よりも小さいため関東リーグでは使用されていないという。また芝の質も硬いようで、スライディングの際に擦り傷を作る選手が多数いた。
 外目には同じ人口芝に見えても、実際には細かな違いがある。


【第1試合/飯能セボジータス vs. 狭山アゼィリア】

 関東社会人サッカー大会の常連でもある4位飯能セボジータスと、今季より埼玉県1部に昇格し前節初勝利を上げたばかりの最下位狭山アゼィリアの一戦は、戦前の予想に反して狭山アゼィリアが前半35分に先制。勢いに乗る狭山アゼィリアは後半2分にFW32番が混戦から自身この日2点目となるゴールを奪うと、後半9分には飯能セボジータスのGKとDFが連携を欠きオウンゴール。
 後半早々に3点のリードを得た狭山アゼィリアに対し、飯能セボジータスが後半16分に反撃の狼煙となるゴールを決めると試合の流れは一気に飯能セボジータスへ。2点のリードを得ながらも落ち着きを失った最下位チームを相手に攻勢へ出る飯能セボジータス。しかし後半23分、狭山アゼィリアがCKから追加点を奪うと形勢は逆転。
 焦る飯能セボジータスは後半32分に退場者を出して自滅。ロスタイムに1点を返すも2-4で狭山アゼィリアが勝利した。

 狭山アゼィリアは再三GKがファインセーブを見せたのを始め、チャンスをキッチリと決めた32番、左サイドからの突破で好機を演出した11番、攻守のバランスを取り続けた18番、最後まで集中を切らさなかった4バックとチーム全員が仕事をして勝利。ゲーム序盤は拙いプレーを見せていたものの、試合中に選手個々人が成長を見せて勝ち取った勝利は今後に繋がる一勝となるだろう。
 一方の飯能セボジータスは監督が細かく指示を出していたものの、選手の気持ちが一つになりきれずに敗戦。


【第2試合/浦和レッズアマチュア vs. AVENTURA KAWAGUCHI】

 先日、駒沢補助で行われた東京都1部の集中開催は試合間隔が45分空いていたが、この日の埼玉県1部の試合間隔は15分間。立て続けに2試合が行われる。
 第2試合では浦和レッズユースのOBチームとしての側面が強い2位浦和レッズアマチュアと、「めざせ☆Jリーグ」というポスターもまぶしい5位アヴェントゥーラ川口が対戦した。
 J1に所属する浦和レッズと同じユニフォームで登場した浦和レッズアマチュアに対し、アヴェントゥーラ川口は胸に全国の百貨店等で店舗展開する中食メーカー「たごさく」、背中には「さいたま報知」とスポンサーロゴが入った紫のユニフォームで登場。ピッチ内はさながらJリーグのように華やかに、赤と紫が踊った。

 試合は序盤から互角の展開。Jリーグのユースチーム出身者らしく高いテクニックを見せる浦和レッズアマチュアに対し、アヴェントゥーラ川口は前半31分にFWの9番熊谷がゴール。怪我の影響もありゴールから遠ざかっていたエースの今季リーグ戦初ゴールに盛り上がるアヴェントゥーラ川口側スタンド。
 前半を0-1で折り返すと後半12分、アヴェントゥーラ川口はコーナーキックからDFの4番立入が決めて追加点。ところが直後の後半13分に浦和レッズアマチュアはFWの9番が左からのクロスに合わせて1点を返すと、後半44分には元浦和レッズ所属のMF中川直樹が同点ゴールを決め、2-2で試合終了。

 アヴェントゥーラ川口は将来のJ参入を目指しており、スポンサーがついているのはもちろん、多くのファンが試合に駆けつける。また、人数は少ないものの熱心なサポーターが毎試合弾幕を張り出し、声援を送っている。
 試合終盤に受身になって同点を許すなどチームとしての課題はあるものの、選手はシーズン序盤よりも成長が見えてきており、今後チームが成熟すれば面白い。また、試合90分前の集合から試合に入るまでの雰囲気も良く、監督を中心としてよくまとまったチームであることがうかがえる。
 「今すぐにJリーグへ」というのはチームとしてもクラブとしても難しいかもしれないが、今は土台を造っているところと思いながら見ていくと楽しみが増す。

 一方の浦和レッズアマチュアは技術を持った選手達が高いレベルでサッカーを楽しんでいるように見えた。
 「高みを目指すのか?プレーを楽しむのか?」目指すところは違えども、サッカーを楽しむという意味では同じこと。社会人のサッカーの楽しみ方には、様々な道がある。


 第13節を終えた埼玉県1部は残すところあと1節となった。現時点でパイオニア川越、坂戸シティー、浦和レッズアマチュアの3チームが関東社会人サッカー大会への出場権を獲得しており、残す切符は後1つ。
 その最後の切符を争うアヴェントゥーラ川口と飯能セボジータスは最終節に直接対決で激突する。佳境を向かえた埼玉県1部第14節は10月5日、埼玉スタジアム第4グラウンドほかで4試合が行われる。


【2008年度埼玉県社会人サッカーリーグ1部/第14節】
 日程:10月5日(日) 
 会場:埼玉スタジアム第4グラウンド
 第1試合 10:00K/O
  飯能セボジータス vs. アヴェントゥーラ川口
 第2試合 12:00K/O
  狭山ザゼィリア vs. パイオニア川越
 第3試合 14:00K/O
  坂戸シティー vs. 浦和レッズアマチュア
 会場:東松山リコー
 第1試合 18:00K/O
  武南クラブ vs. FC西武台

(文・北沢耕一)

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アヴェントゥーラ川口には毎試合、熱心なサポーターが駆けつける。(写真・北沢耕一)
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2008年09月25日

012【東京都1部】「Time To Go」(第42回東京都社会人サッカーリーグ1部第18節/9月23日/Racing Club de Tokyo vs. (株)日立ビルシステムサッカー部/駒沢オリンピック公園補助競技場)

 11月の8日・9日、15日・16日と2週間に渡って神奈川県で行われる第42回関東社会人サッカー大会も迫り、東京都1部が佳境に入っている9月23日(火・祝)、駒沢オリンピック公園補助球技場において3位以内を目指す(株)日立ビルシステムサッカー部と残留を目指すRacing Club de Tokyoが対戦した。

 この日はFIFAフェアプレーデーにあたり、試合前に両チーム選手と審判団が一緒に集合写真に納まるなどフェアプレーの精神を確認しあった。
 前節勝利を収め、残留圏内の暫定11位に入ったRacing Club de Tokyoメンバーは忙しい中でも前節同様ベストメンバーが揃い、強豪日立ビルシステムに挑む。一方の日立ビルシステムは暫定3位ながらも残り3試合を残しており、ライバル達よりも優位に立っている。残留争い中のチームにきっちり勝って、3位以内を引き寄せたいところ。
 試合は序盤から守りを固めるRacing Club de Tokyoに対し、日立ビルシステムが攻勢に出る。

 今季より東京都1部へ昇格したRacing Club de Tokyoはしっかりとした守備から前節ハットトリックを記録したFW の22番の個人技を活かした速攻を狙いたいところ。前半14分、狙い通りカウンターから22番が右サイドを抜け出すも、シュートは枠を捉えきれず。
 Racing Club de Tokyoはファーストチャンスを逃すと、次第に日立ビルシステムの人もボールも動くサッカーに翻弄され始める。相手の個人技を警戒して受身に回った守備をするRacing Club de Tokyoに対し、日立ビルシステムは前半30分に左サイドからのセンタリングをFWの14番が頭で合わせて先制。
 その後も日立ビルシステムが押し気味に試合を進め、前半39分に連続して獲得したコーナーキックからMF19番がゴールを奪い、0−2で前半終了。

 日立ビルシステムは後半開始から選手交代。セットプレー時に左足から再三精度の高いキックを見せていた9番を下げた日立ビルシステム。セットプレーという武器を自ら封じる。
 一方、残留に向けて負けられないRacing Club de Tokyoは上位チームを相手に消極的なプレーが目立った前半とは打って変わり、積極的に前へ出る守備を開始し、互角の展開へ。
 守備が安定したRacing Club de Tokyoは攻撃でも冴えを見せ始める。後半10分にペナルティーエリア内で22番がフリーでヘディングシュートを放つが、惜しくもボールはキーパー正面。直後の後半12分、今度は日立ビルシステムが反撃に出るも、シュートはポスト直撃。続く後半15分にはRacing Club de Tokyoがフリーキックから枠を捉えるも、日立ビルシステムのGK1番が好セーブ。

 緊迫した展開が続いた後半戦は選手もヒートアップし、ピッチ上の選手からは「今日はフェアプレーデーだぞ」という声も入る荒れ気味の展開へ。
 その後、お互いにゴールへ迫るも譲らず。0−2で日立ビルシステムが勝利を収めた。


 勝った日立ビルシステムは勝点を30まで伸ばし、暫定4位につける警視庁 サッカー部との勝点を9とし、残り2試合で勝点1を積み上げれば3位以内確定となる。

 一方のRacing Club de Tokyoはこの試合で今季のリーグ戦が終了。暫定11位と依然残留圏内だが、共に1試合を残す九曜FCと東京23サッカークラブのどちらかが勝点3を獲得した時点で東京都2部降格となる。
 東京都2部は13チームずつが3つのブロックに分かれ、各ブロックの首位のみに東京都1部への昇格を許される厳しいリーグ。Racing Club de Tokyoが残留出来るかは、今週末に行われる他チームの結果次第となった。


 この日はRacing Club de Tokyoの今季リーグ最終戦となる。そのためか、多くの家族・関係者が駒沢補助競技場を訪れていた。試合後、駒沢補助競技場のピッチでは応援に駆けつけた人々と選手が記念撮影を行っていた。
 この試合で現役を引退する選手もいるという。東京都1部は上を目指す戦いの場であると同時に、仕事をしながらより高いレベルでサッカーに挑戦する選手達にとっては自分自身との戦いの場でもある。

 選手、家族にとって一つの区切りとなる試合が終わった。
 家族と共に過ごす。引退した選手にはこれから、新しい週末が訪れる。

(文・北沢耕一)

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この日は「FIFAフェアプレーデー」
東京都1部も世界のフットボールファミリーの一員だ。(写真・北沢耕一)
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2008年09月18日

009【東京都1部】「東京都1部集中開催マッチレポート」(第42回東京都社会人サッカーリーグ1部第18節/9月15日/駒沢オリンピック公園補助競技場)

 先週末に行われた東京都1部の集中開催。先日、後藤勝氏が速報を流したが、改めて4試合をレポートしていきたいと思う。東京都1部は馴染みの薄いリーグだと思われるので、各チームの簡単な紹介と合わせてレポートしていく。

 まず始めに東京都1部の概要について。今季、14チームによって構成されている東京都1部は1回総当りで順位を決定していく。試合形式は45分ハーフ、ベンチ入り7名で交代は3名まで許される。上位3チームが上部カテゴリーである「関東サッカーリーグ2部」への昇格決定戦である「関東社会人サッカー大会」への出場権を得ることができる。また、下位3チームは東京都2部との自動昇降格となる。なお、所属チーム数は関東リーグとの入れ替えによって変動があり、昨季は15チームでリーグ戦が行われた。今季、関東2部でT.F.S.C.が最下位となったため、来季のリーグ数に変動があるかもしれない。

 続いて集中開催について。都リーグは各チームそれぞれが一定数の会場を確保し、それを持ち合って試合を運営している。しかし、雨天等で試合が中止となった場合などに集中開催が行われることがある。そのため、今回は順延分となる4試合が行われた。


【第1試合/第8節順延分/青梅FC・DIEGO vs. (株)日立ビルシステムサッカー部】
◇青梅FC・DIEGO
 青梅FCのセカンドチームとして誕生したチーム。現在はほぼ別チームとなっている。チームの雰囲気は明るく、和気藹々とサッカーを楽しんでいるようだ。
◇(株)日立ビルシステムサッカー部
 東京都1部の強豪企業チームで関東社会人大会の常連。長年関東リーグ昇格を目指して活動しているが、未だ果せず。埼玉県さいたま市に天然芝のグラウンドを保有している。また、熱心なサポーターが応援に駆けつける。

 試合は前半、お互いに引かない互角の展開。試合が動いたのは後半29分。コーナーキックから日立ビルシステムが先制。その後はお互いに譲らない試合が続くが、ロスタイム直前に日立ビルシステムが追加点を上げて勝負あり。ロスタイムにとどめとなる3点目を決めた日立ビルシステムが0−3と勝利し、地力の差を見せ付けた。
 日立ビルシステムはこれで勝ち点27とし、3試合を残して暫定3位と関東社会人大会出場へ大きく前進した。


【第2試合/第8節順延分/プログレッソ東京 vs. 青梅FC】
◇プログレッソ東京
 柏レイソル、コンサドーレ札幌に所属していた棚田 伸が監督兼選手として所属するクラブチーム。Jrユースから幼児までのスクールを持ち、東京都稲城市を拠点として活動している。
◇青梅フットボールクラブ
 昨季まで関東リーグに13年間所属していた東京都青梅市のクラブチーム。2002年には関東リーグ優勝も経験している強豪だが、クラブの新陳代謝が上手く進まずに現在は低迷中。関東リーグ以来のサポーターの声援に応える活躍を見せたい。

 関東社会人大会出場権争いが「東京海上日動火災保険」「FC新宿」「日立ビルシステム」「警視庁サッカー部」の4チームにほぼ絞られた中で行われた暫定5位と暫定7位の試合は、消化試合の様相を呈した。お互いに守備に重点を置いたまま、前半は0−0で終了。後半、青梅FCは途中交代の27番が右サイドから積極的な崩しを見せるも得点には至らず、そのままスコアレスドロー。


【第3試合/第7節順延分/フットボールクラブ新宿 vs. 警視庁 サッカー部】
◇フットボールクラブ新宿
 新宿区サッカー協会が主体となって発足したクラブチーム。選手は関東大学リーグ等で活躍した経験値の高い選手を中心として集められており、個々のテクニックに主体を置いたサッカーを展開する。
◇警視庁 サッカー部
 その名の通り、警視庁のサッカー部。東京都東大和市に天然芝グラウンドを有する。身体の強さはリーグ屈指で、その名に恥じないガッツあるプレーを見せる。毎試合多くのOBが駆けつけ、声援を送る。1stユニフォームはスウェーデン代表と同じ青・黄であり、左袖に縫い付けられた「ピーポくん」のワッペンが眩しい。

 暫定2位と暫定4位の直接対決となった試合は白熱した一戦となった。前半早々の5分にFC新宿21番がミドルシュートで先制すると、前半21分にはスルーパスに抜け出した14番が追加点を上げたFC新宿。2点リードしたFC新宿だが前半30分過ぎから足が止まり始めると、警視庁が試合を支配する。
 後半も運動量に勝る警視庁が押し気味に試合を進めるも、FC新宿は粘り強い守備でゴールを割らせず。試合は2−0でFC新宿が勝利。
 勝ったFC新宿は関東社会人大会へ向けて大きな一歩。逆に警視庁は3位以内が厳しくなった。


【第4試合/第9節順延分/FC青山 vs. Racing Club de Tokyo】
◇FC青山
 青山学院大学のOBで構成されたOBチーム。ユニフォームも青学大サッカー部に似たデザインをしている。
◇Racing Club de Tokyo
 今季東京都2部から昇格してきたクラブチーム。元々は早稲田大学のOBチームだったが、現在は東京工業大学OBが多い。GKの12番を中心とし、組織的で合理的、スマートな全員サッカーを展開する。

 暫定最下位と降格の危機が迫るRacing Club de Tokyoと残留が決定しているFC青山。試合はRacing Club de Tokyoが東京都1部残留への意地を見せた。まず前半14分にRacing Club de TokyoのFW、22番が後ろからのロングパスをペナルティーエリア内で胸トラップから右足の一閃で先制。その後、FC青山に押される場面も多かったRacing Club de Tokyoだが組織的な守備でブロック。すると後半38分にカウンターから22番が豪快にミドルシュートを叩き込み、その2分後にも22番がハットトリックとなる得点を決めて試合終了。
 Racing Club de Tokyoは残留へ大きな手ごたえとなる勝ち点3を手にした。


 この結果、すでに全日程を終了している東京海上日動火災保険(株)サッカー部の3位以内が決定。関東社会人大会出場権の残り2枠をフットボールクラブ新宿、(株)日立ビルシステムサッカー部、警視庁 サッカー部の3チームで争う。
 また、降格争いではチームDiegoの降格が決定し、Racing Club de Tokyo、九曜FC、東京23サッカークラブが残留に向けて争う。

 東京都1部リーグも残すところ9試合と、佳境に差し掛かった。それぞれに個性あるチームが参加するリーグを観る機会も残り少なくなってきている。また、東京都だけではなく各道府県リーグにも個性的なチームは多い。新たな出会いを求め、下部カテゴリーの試合に足を運んでみてはどうだろうか。

(文・北沢耕一)

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東京都1部にもサポーターが駆けつけ、弾幕を張るチームが存在する。(写真・北沢耕一)
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2008年09月15日

007【東京都1部】「FC新宿連勝! やや速報」(第42回東京都社会人サッカーリーグ1部第7節順延分/9月15日/FC新宿 vs. 警視庁/駒沢オリンピック公園補助球技場)

 駒沢補助で行われた都リーグ1部集中開催の第3試合は、ホームのFC新宿が警視庁を2-0で破り、関東社会人進出に一歩近づいた。また、この結果、警視庁が残り試合をすべて勝ったとしても勝点32に到達しないため、東京海上日動の関東社会人進出が決定した。

 前週、退場者を出し、数的不利に陥りながらも東京ベイFCに2-0で勝利したFC新宿が、二週つづけての完封勝利を果たした。
 その退場で出場停止処分を受けたDFを除く先発メンバーすべてが東京ベイFC戦と同じ顔ぶれ。やはり個の力は都リーグ1部では抜きんでている。前半5分に右からのパスを受けた21番がまっすぐに角度を変えたシュートでゴール左を破り先制。19分には14番がペナルティボックス左へ抜け出し、21番のスルーパスを受けて追加点。
 前半、後半ともにFC新宿は30分過ぎからペースダウンし、受けに回ったが、無難に時間を潰してタイムアップ。

 自信のある体力にモノを言わせたランニング、豪快なパワー系のシュートがウリの警視庁、技術力とスピードを活かした中央突破のFC新宿。対照的なカラーを持つ両者の対決は、FC新宿に軍配が上がった。

「やや速報」ということで、取り急ぎマッチレポートまで。余白の部分はまたあらためて書くかもしれません。

(文・後藤勝)
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2008年09月13日

006【東京都1部】「6部リーグで日本のサッカーを」(第42回東京都社会人サッカーリーグ1部第18節/9月15日)

 よく言われるように、日本のサッカーチームはピラミッドを形成している。J1をトップとし、都道府県や市区町村のリーグまでが一つのピラミッドで繋がっている。東京都1部リーグはその中で上から6つ目に位置し、J1を1部J2を2部・・・と数えると6部に該当するリーグである。6部となる東京都1部はJ1から比べると当然ながらレベルが落ちる。プレーの正確性・状況判断・走力・・・そして何よりも練習量に差がある。
 選手達はアマチュアであり、ほとんどが勤労者だ。練習が週に一度も出来ず、試合本番がトレーニングを兼ねるというようなチームも珍しくない。そんな東京都1部が日本サッカーの縮図だと言ったら、信じてもらえるだろうか?

 確かに、東京都1部のプレーレベルはJと比べると劣っている。しかし、サッカーの基本となる動きはJと変わるところがない。逆にプレッシャーが緩い分、Jよりも何を意図しているのかが分かり易いのである。
 日本のサッカーはよく言われるように組織的であり、選手達は組織的な動きを小さい頃から教えられる。Jリーガーはもとより、都1部の選手であっても組織的な動きという呪縛から離れることは出来ない。「海外の6部で選手自らが組織的な動きを求めるリーグがあるだろうか?」という視点で東京都1部を観ると、そこからは日本が求めてきた「組織的サッカー」の一端が透けて見える。東京都1部は、まぎれもなく「日本の」6部なのである。

 そんな「日本サッカーの縮図」とも言える東京都1部が来る9月15日(月・祝)に集中開催を行う。会場は駒沢オリンピック公園補助競技場。朝の10:00より夕方の19:15頃まで、45分ハーフの4試合が行われる。この日は上部カテゴリーである「関東サッカーリーグ2部」への昇格を賭けた「関東社会人サッカー大会」への出場条件である3位以内を争う FC新宿・日立ビルシステムサッカー部・警視庁サッカー部 の3チームも登場し、白熱の試合が予想される。

 幸いと言ってはなんだが、この日は関東近郊でのJリーグ・JFLの開催は無い。お暇な方は駒沢オリンピック公園に足を運ばれてはいかがだろうか?新しい発見があるかもしれない。

【第42回東京都社会人サッカーリーグ1部 第18節】
 日程:9月15日(月・祝) 
 会場:駒沢オリンピック公園補助競技場
 第1試合 10:00K/O
  青梅FC・DIEGO vs. (株)日立ビルシステムサッカー部
 第2試合 12:30K/O
  プログレッソ東京 vs. 青梅FC
 第3試合 15:00K/O
  FC新宿 vs. 警視庁 サッカー部
 第4試合 17:30K/O
  FC青山 vs. Racing Club de Tokyo

(文・北沢耕一)
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2008年09月10日

004【東京都1部】「東京ベイFC 酒と泪とフットボールと女」(第42回東京都社会人サッカーリーグ1部第12節順延分/9月7日/東京ベイFC vs. FC新宿/東京朝鮮高校)

 17時ごろ、東京・世田谷は激しい雷雨に見舞われた。家族が携帯サイトで見せてくれた都内の天気図では、板橋のあたりは、まだ雨が穏やからしい。

 はたして試合はおこなわれるのか。ホームチームである東京ベイFCの「クルー」(中央に大きな帆船を配したデザインのロゴにちなんで、このクラブのスタッフ兼サポーターは自分たちをこう称している)は「マネージャーズミーティングでの審判の判断次第ですが、やるんじゃないですかねぇ。雨より雷で中止になるかもしれません」との答えが返ってきた。
 キックオフは19時。30分ほど待ったが雨がやむ気配はなく、観念して自宅を出た。

 途中、埼京線がポイント故障で停まるというアクシデントに見舞われながらも、無事、十条駅に到着。てくてくと歩き、K病院の角を曲がって試合会場である東京朝鮮高校へと足を踏み入れた。
 すると、なにやらカンバンのようなものがかかっている。ハングルは読めないが、建国60周年を記念した催しが行われていたようだ。
「ここでイベントがあるときって、成績がよくないんですよね……」
 東京ベイFCのクルーがひとり、雨に濡れる極彩色の国旗を見やりながら、ぼそりと呟いた。なんらかのジンクスであろう。

 大雨の中、選手、クルー、審判、ライター(?)総出で設営にとりかかる。これが建国60周年の威光か、いつもは問題なく設えられるはずのコーナーフラッグがまるで刺さらない。雨にもかかわらず、やる気満々の審判&クルーが懸命にこねくり回し、ようやく格好がついた。すばらしき共同作業。
 さて、試合はどうなったかというと……。

・ボールを持つのではなく、序盤は引いてカウンターを狙う
・シュート、ドリブル突破で攻めきって、攻撃を終える
・4バックは守備に専念する

 以上がこの日、東京ベイFCが強敵・FC新宿相手に立てた主なゲームプランだったが、前半32分と34分の出来事でそのプランが水泡に帰してしまう。

 FC新宿の立ち上がりの猛攻をしのぎきり、東京ベイが攻勢に転じた矢先、コーナーキックから、上体を寝かせた低いヘディングでFC新宿が先制。しかし、さらにその2分後の34分、FC新宿のDFがユニフォームを引っ張り、二枚目のイエローカードをもらって退場してしまう。だが、これで逆にやることがはっきりしたFC新宿は、お家芸であるつないで中央を突破するサッカーを捨て、自陣へと引いてカウンター狙いに徹する。元ユース代表の黄金世代・田中洋明を中心に反攻する東京ベイFCだったが、爆発的なスピードを持ち、シュート意欲の高いFC新宿攻撃陣のカウンターに翻弄され、後半に追加点を許して万事休す。

 型にはまったサッカースタイルではなく、相手や時間帯ごとに柔軟に戦い方を変え、90分を通したゲームコントロールで勝利をめざすのがポリシーである東京ベイFCにとっては、まさにそれが災いしたとも言える敗戦。しかしそれは首位相手の東京海上日動戦でもあったこと。東京都1部のレベルはそれだけ高い、ということなのだろう。

 1部初挑戦の今シーズン、当初は残留が目標だった。現在の順位は6位。選手が一堂に会しての練習の機会になかなか恵まれず、週末の試合のみを通してスキルアップせざるをえない現状にしてはよくやったというべきか。この日も急な所要や病欠の選手が数名出て、ベンチ入りの人数は相手チームより格段に少なかった。
 以前は11人ギリギリ、それもよりによってFC町田ゼルビアとの一戦で、ゴールキーパーがFWを務めるスクランブルも経験した。

 まあ、それ自体は社会人サッカーではフツーのことなんですけどね。でも週に二回練習できるチームと戦うのはキツイよなぁ。JFL「以上」をめざすというこのチームが来季以降、どう体制を整えていくのかが見ものだ。

 試合後、クルー5人の「大反省会」に潜入取材と称してお邪魔したが、そこで交わされていたのは「酒と泪と男と女」ならぬ「酒と泪とフットボールと女(?)」なる会話だった。この袖をぬらすのは、雨か泪か……ずぶ濡れのまま敗戦に悔しがり、ときに馬鹿話に笑ったり、喜怒哀楽の激しい湾岸のアツきクルーたちは、次節の警視庁戦、そしてその先を見据えつつ、チューハイを傾けるのだった。詳しい話はまた今度。

(文・後藤勝)
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