2008年09月09日

003【JFL】「西が丘と僕」(2008JFL後期第9節/9月6日/横河武蔵野FC vs. Honda FC/西が丘サッカー場)

 この試合を観戦するため久々に西が丘サッカー場へとやってきたが、これほど変わっているとは思わなかった。

 メインスタンドの座席は一つ一つ区切られ 座り心地のよい、清新なブルーの座席になっていた。
 以前は、ただの板ぺりだったのが……。

 記者席もブル−BOXエリアに囲まれている。真夏は熱がこもってしまうので暑いが、ずいぶんときれいになった。
 スコアボードも電光掲示板になり、とても見やすい。アウエー側からもくっきりとスコア表示が見えるのは素晴らしい。

 売店のおばちゃんも相変わらず元気で……。
 外見はモダンに姿を変えていくこのスタジアムだが、「西が丘っぽい」中身のクォリティは変わっていない。

 昔はよくゴール裏の金網によじ登ったり、トイレの上に上がったりしたものだった。名物の西が丘親父がいたことを思い出す。

 このスタジアムで育った僕には、西が丘は聖地のようなものだ。これからも、その「西が丘っぽさ」を失わないでいてほしい。

(文・志村彰洋)

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改装なった西が丘も、お客さんが入ると新装部分が目立たず!? この日は赤い応援者も多数来場。(写真・後藤勝)
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002【JFL】「横河武蔵野FC ちいさな街の幸福」(2008JFL後期第9節/9月6日/横河武蔵野FC vs. Honda FC/西が丘サッカー場)

 001番の記事をエントリーしている北沢耕一がハーフタイムに、欧州人のフットボール・ファンと話をしたところ、件の蹴球狂に「前半15分まではHondaのゲーム。残り30分はレフリーの時間だったね」と、のたまわれたそうだ。
 横河武蔵野FCのプレスは前半が終わるまでもたなかったが、Hondaはじつに攻めづらそうだった。前線に収まりどころがなく、3本目、4本目のパスでミスが出てフィニッシュの形を作れない。イエローカードを連続してもらってはピンチを招き、0-0で前半を折り返した。

 後半19分、かつての10番である宇留野純(現ヴァンフォーレ甲府)も舌を巻く技巧派・吉村和紘が中盤の左ワイドで出場すると、Hondaが一気にペースを握った。投入直後に吉村が放ったスルーパスは鈴木弘大が決めそこなったが、その鈴木弘が44分、スローインからの流れでゴールを決めて勝負あり。公式記録では、武蔵野は後半にシュートを1本放ったことになっているが、1本も打っていないのではないかと思うほど、手も足も出なかった。

 石橋眞和監督いわく、昨季の天皇杯はプレスをかけてボールを奪うところから入ったが、今年は自分たちがボールを保持している状態からサッカーを始めたい……と、対J1仕様の内容を追求しているのが、現在のHondaというチーム。彼らに対して武蔵野の力が及ばなくとも悲観することはない。敗れてなお4位にいることは、毎年のように主力を失いながらも、武蔵野がしっかりと上積みをつづけてきた証だ。
 準加盟チームがJ2加盟条件のひとつである4位以内を狙ってしのぎを削るなか、純然たる企業チームのHondaと、非準加盟のクラブチームである武蔵野が、天王山を争ったのは興味深い。天皇杯本大会出場こそ逃したが、JFLを代表する勢力に食い込んできたことはまちがいない。

 佐川急便東京SCが大阪と合併して滋賀へと移転したことで、武蔵野は明確に東京第三のクラブとなった。この日の観客動員は「ゾロ目」の777人。これを多いと見るか少ないと見るか。
 日向のバックスタンドは観客がまばらだったが、日陰の涼しいメインスタンドはお客さんがギッシリ。抽象的な感想になってしまうが「賑わい」は確かにあった。

 J1では東京ヴェルディが、巨大な味の素スタジアムを持て余している。しかしJ2時代のヴェルディは西が丘に若く熱気に溢れたサポーターが詰めかけ、活況を呈していた。嫌味ではなく、西が丘がじつによく似合っていた。
 柏レイソルが日立台で充実した日々をおくっているように、ヴェルディもまた西が丘サイズの幸せを追求できるはず。それもひとつの道なのではないかと思うが、J1の規定はそれを許さない。

 いまを遡ること数年前、サッカー批評の取材ではじめて古矢武士代表にインタビューをしたとき「街の中心にサッカーを媒介としたコミュニティを作りたい」と言っていた。
 もしJ2加盟をめざすなら、巨大なスタジアムの確保が必至だ。しかしJFLならば、武蔵野陸上や西が丘にいながらにして、スモールパッケージ化された幸福を実現できるかもしれない。
 Jリーグだけがすべてではない。それを証明してから、武蔵野にはJに上がってほしいと思っている。

(文・後藤勝)

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電光掲示板前のゴール裏には武蔵野のファンが陣取る。(写真・後藤勝)
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001【JFL】「Honda FC王者の格」(2008JFL後期第9節/9月6日/横河武蔵野FC vs. Honda FC/西が丘サッカー場)

 まず、最初にお断りを致します。東京都下多摩在住の私は横河FC(当時 現横河武蔵野FC)に出会ってJFLにはまった人間であり、本文が横河武蔵野FC寄りの視点となることをご了承下さい。


 Honda FCは、アマチュアサッカー界にとってとてつもなく大きな存在。Jリーグへ多くの人材を輩出し、新旧JFLで4回の優勝を始め多くのタイトルを誇る。また、昨季の天皇杯でJ王者鹿島と接戦をした。という記録的な部分だけでなく、どれだけ選手が入れ替わっても脈々と受け継がれる伝統のパスサッカー。クラブのサッカーへの一貫した姿勢。そして都田サッカー場に代表されるプレー環境。その全てがアマチュアサッカーのお手本となるような存在。仮にJFL優勝から遠ざかっていても、Honda FCはアマチュアサッカー界の王者として君臨し続けている。
 その「王者」Honda FCから横河武蔵野FCが始めて勝点を奪ったのは2004年の西が丘。あのロスタイム、村山浩史の同点弾が私にとってとても大切な一点となってしまうような、Honda FCはそんな存在だ。

 あれから月日は流れ、横河武蔵野FCも強くなりました。2008年JFL後期第9節、横河武蔵野FCとHonda FCの対戦は、3位と2位の上位対決。両チームともに天皇杯予選を終えた直後の試合は、Honda FCがロスタイム直前に鈴木弘大の先制点をもぎ取り勝利。暑い中、攻めるHonda FCに粘り強く守る横河武蔵野FCという構図だったが、最後はHonda FCが勝負強さを見せた。

 試合後、敗れた横河武蔵野FC依田監督は「天皇杯予選準決勝、決勝、今日のHonda FC戦とこの(3週続いた)3試合でワンセットと言ってやってきた。先週の天皇杯予選決勝で敗れたから今日、モチベーションが落ちていた訳ではない。負けたのは単純に今のこのチームの実力であり、Honda FCとの差」とコメント。
 一方、Honda FC石橋監督は「最後まで力を出し切れたことが今日の勝利に繋がった。天皇杯本戦もありますし、一戦一戦目の前の試合を全力でこなして、自分達のサッカーを磨いていきたい」と先を見据えたコメントをしていた。

 今、JFL優勝を目指し上位に喰い込んでいる横河武蔵野FCだが、ことHonda FCに対しては追う立場と見える。対してHonda FCは昨季、天皇杯でJ1チーム相手に通用した自分達のサッカーを更に高めるべく、日々鍛錬を重ねている。勝点差以上の意識の差が、両チームの間に横たわっているのかもしれない。

(文・北沢耕一)


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決勝点をゲットしたのは鈴木弘大だった。(写真・後藤勝)
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